全国の自治体でインフルエンザの予防接種が本格化し、高齢者や基礎疾患のある人を対象とした集団接種や、かかりつけ医での個別接種が始まっている。厚生労働省は、今冬は海外での流行の拡大や、新型コロナとの同時流行の可能性もあり「重症化リスクの高い人は早めの接種を」と呼びかけている。接種は保険適用となり、自己負担額は自治体や医療機関によって異なる。
医療現場では、診療体制の確保が課題となっている。内科医の団体は「発熱患者の増加に備え、電話やオンラインでの初診対応、休日・夜間診療の体制強化が必要だ」と指摘。小児科では、親子での同時接種が可能な医療機関が増えており、感染症学会も「子どもの集団生活が活発になる時期の前に、家庭で接種の計画を立ててほしい」と提言している。高齢者施設では、入居者への集団接種とともに、職員の予防接種率向上が求められている。
ワクチンの供給面では、国が供給量を確保する一方、自治体によって希望者全員への接種時期に差が出る見通しだ。一部地域では「希望者が殺到し、予約が取りにくい状況が続く」との声もあり、各自治体は予約システムの改善や、接種会場の追加設置を進めている。ドラッグストアや職場での接種も拡大しており、接種の選択肢は年々広がっている。
専門家は「インフルエンザは接種から効果が発現するまで約2週間かかる。流行のピーク前の11月前半までの接種が理想」としつつ、「手洗い、うがい、換気などの基本的な感染対策も併せて徹底してほしい」と呼びかけている。自治体では、接種券の発送状況や予約方法、副反応相談窓口などの情報をホームページで公開しており、詳細は居住地の自治体やかかりつけ医に確認することが推奨されている。



ソース:毎日新聞
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