南海トラフ巨大地震への備え、避難計画の見直しと高台避難の訓練が各地で展開

政府の地震調査委員会が、南海トラフの地震に関する評価を更新し、発生確率の見通しを高める方向で検討していることが分かった。これを受けて、静岡県や愛知県、和歌山県、高知県など沿岸自治体では、避難計画の見直しや、高齢者・障害者の避難支援策の強化が急ピッチで進められている。

内閣府のシミュレーションによると、南海トラフ巨大地震では最大で数十メートルの津波が想定され、沿岸部での人的被害は最大で数十万人規模に上るとの試算がある。こうしたリスクを踏まえ、自治体では「高台避難」や「建物内垂直避難」を基本とする計画の周知に力を入れており、避難所の指定や、避難経路の標識設置が拡充されている。また、津波到達時間を想定した段階的避難のガイドラインも公表され、早めの避難行動が呼びかけられている。

訓練面では、地域住民が避難タワーや避難ビルへの移動を体験する実動訓練が各地で行われ、企業や学校も参加する大規模な合同訓練も実施されている。スマートフォン向けには、避難経路やリアルタイムの避難情報を案内するアプリの導入が進み、自治体と連携した避難呼びかけシステムの実証実験も行われている。消防関係者は「想定外の大津波から命を守るには、揺れを感じたらすぐに高台へ。訓練で体に覚えさせることが重要だ」と強調する。

国は、防災対策の強化に向けて、避難施設の耐震化や防潮堤の整備を支援する補助金の拡充を図っている。一方で、専門家は「ハード対策だけでなく、平時からの地域コミュニティの醸成や、家族間の安否確認のルールづくりも欠かせない」と指摘している。各自治体では、最新のハザードマップや避難計画をホームページで公開しており、住民への確認が呼びかけられている。

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ソース:毎日新聞
画像:毎日新聞

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